営業・マーケティング新事業、新製品・サービス開発経営戦略・成長戦略
発想をカタチにする、“共創”の強さ
たかがおかき、されどおかき。東京は赤坂、山王日枝神社のすぐそばに総本店を構える赤坂柿山のおかきは、コンビニなどで見かける庶民的なおかきとは一線を画す。素材や製法、デザイン性の高いパッケージと、創業来のこだわりを貫いて50年超。三越や伊勢丹など全国の名だたる百貨店で販売され、もらってうれしい贈答用の高級米菓としてその名を馳せている。
さくっとした歯ごたえと、噛むたび口いっぱいに広がる米の豊かな香り。さすが赤坂柿山のおかきだと、ひと口食べてその違いを感じる人は多い。その高い品質の秘訣は、まず素材にあり、富山県が誇る最高級品種の「新大正もち米」を使用している。立山の清水と豊かな土壌で育まれるこのもち米は、風味が強く、粘りとコシがあっておかきづくりに最適だという。さらに、このこだわりの米の旨味を損なわないよう配慮された、丁寧な作業工程にも注目したい。
米は精米したそばから香りが飛んでしまうため、使う分だけを前日に自社で精米。富山の水で一晩浸水し、蒸し上げたら、杵つきへ。ついた米は機械で加工した方が速いのだが、なるべく米に負荷をかけないよう、職人が素早く手で延ばして型へ入れる。焼きの工程も、職人が自らの目で見て加減を調節。米菓の世界では、さっくり感が強いものを「うく」、硬めでざっくり感が強いものを「しめる」と表現するが、「うき」も「しめ」も最上級のおかきが出来上がる。
おいしいおかきがあれば、人との会話に花が咲き、あらたなコミュニケーションが生まれる。多くの笑顔のそばに、これからも赤坂柿山のおかきはあり続ける。
機関誌そだとう213号記事から転載
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